障害者雇用で働いているのに職場でなかなか理解してもらえない、人間関係がうまくいっていないという内容のものをよく耳にします。
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私は、当事者の方からの情報だけしか入ってこないので、それらに対する答えは持ち合わせていませんが、一つ感じていることがあります。
それは、障害者枠で働こうと感じている多くの人が、障害者雇用で働くことに対して企業に対して過大な期待や配慮をしていることが多いということです。
そこで、企業の障害者雇用の現場を数多くみてきた経験から現実についてお伝えしておいたほうがよいと感じたことを本書にまとめました。
障害者枠で働くということは、もちろん企業に配慮を示してもらう権利はあるものの、関わっているのは人間同士です。
お互いが受け入れやすくするために、お互いの状況を知ることは助けになるのではないかと感じています。
また、企業では合理的配慮を示すことが求められていますが、その合理的配慮は、まず障害者のであるあなたから発信する必要があります。
ただ、障害者だから特別にしてほしいと主張するだけでは、周囲の理解や協力は得られにくいでしょう。
お互いが気持ちよく働けるためにどうしたらよいのか、どのように伝えればよいのかのヒントをお伝えしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
【もくじ】
第1章
就職活動をするにあたって知っておくべき基礎基本
障害者雇用と一般雇用の違い
障害者雇用の状況
日本における障害者雇用の経緯
精神障害者の雇用が増えている理由
第2章
企業の障害者雇用の現場からみた現実
企業の担当者も障害者雇用に戸惑っている
「障害者雇用をしている会社は障害者に理解がある」は間違い
なぜ、障害者枠で雇用されているのに理解がないのか
「障害者だから配慮してほしい」では、真意は伝わらない
第3章
知っておきたい合理的配慮
企業に求められている合理的配慮とは
合理的配慮を受けるために必要なこと
障害に対する理解はコミュニケーションから始まる
第4章
安定的な就労を続けるために
企業は支援機関とのつながりを重視している
あなたに合う職場を見つける
会社の評価を受けとめる
おわりに
【著者のプロフィール】
障害者雇用アドバイザー 松井優子
大学卒業後、民間の教育機関にて、知的障害、発達障害者の教育・就職支援に携わる。送り出した学生たちが就職してもしばらくすると戻ってきてしまう現実を見て、企業の受け入れ体制や障害者理解の必要性を実感する。
その後、特例子会社1社の勤務を経て、特例子会社の設立に関わる。ゼロからのスタートで、社内の理解促進、業務の切り出し、障害者やスタッフの採用・人材育成、職場定着、新規事業など、多岐にわたる業務を経験する。特別支援教育の研究所の主任研究員を経て、現在、障害者雇用ドットコムを運営。
障害者雇用を送り出す側、受け入れる側、また研究者として関わった経験を活かし、障害者雇用や障害者雇用を視野に入れた新規事業開発や人材育成、組織活性化のコンサルティング及び研修講師を務める。研修企画・講師の実績多数。
その他の活動としては、聖学院大学人間福祉学部非常勤講師(平成29年度)や東京情報大学看護学部非常勤講師(平成30年~)、公益財団法人東京しごと財団「障害者雇用実務講座」の実践演習コース研修講師(平成25年度~平成30年度)、横浜市障害者就労推進委員(平成27年度)などがある。
〈障害者雇用ドットコム〉
→ https://syougaisya-koyou.com/
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ご興味のある場合、ぜひ読んでみてください^^
→こちらから
hsbooks/HS出版社石田ゆりか
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